保護猫がお礼に持ってきた獲物がやばいものだった
猫の習性なのか猫は自分の獲物を飼い主など世話になっている人に見せに来る習性があるらしい。昔実家で飼っていた猫もよく雀を捕まえて家までもってきていた。
最近ぷにみを家の中で休ませている。ねこ風邪を引いていて体調が悪いためだ。窓を開けっぱにしていていつでも外へ出れるようにしている。
昼間は外で遊んでいて、夜は私のベッドの近くで寝ている。今日は一日家の中でくつろいでいた。
昨日の晩はぷにミはいつになくくつろいでいておなかを触っても嫌がる気配もなかった。メス猫でおなかを触れる猫はそうそういない。しかもぷにミは野良猫である。
こんな感じでおなかを見せてまったりしていた。
夜中になりぷにミはベットの横で寝ていたがしばらくして外へ出って行った。
トイレだろうと思っていたが、少ししたらぷにミの鳴き声が聞こえた。
帰ってきたのかと思ったが少し鳴き声がおかしい。
もしかして別猫が入ってきてしまったのかと思って慌てて隣の部屋へ行ったらぷにミが何かを咥えていた。はじめは雀だろうと思ったが電気をつけてよく見たらリスのような動物だった。しかし前足の(前ひじ)の位置になにか違和感を覚えた。
もしかして日本モモンガではないかと思い慌ててぷにミからその動物を取り上げた。
死んだふりをしているようで、全く動かないがおなかは動いているので生きている。
とりあえずその動物は洗面所においてぷにミと隔離した。
ぷにみはしきりにその動物を探していた。詰まった鼻で(カゼを引いていていつも鼻が詰まっている)一生懸命匂いを頼りに探すぷにミ。少し申し訳ない気持ちになった。(せっかく獲物を持ってきたのにな・・・)
そしてこれがその動物
どう見てもネズミである。
しかし写真には写っていないが尻尾に毛が生えているのだ。
前ひじの位置もリスやネズミと少し違うように見えた。
気になってこの動物を調べてみた。
リスを調べたがこのようなリスは居なかった。
次に日本モモンガ、サイズはネズミほど小さくムササビみたいに滑空する動物だ。
しかしよく調べたら日本モモンガでもなかった。
やっぱりネズミなのかと思ってネズミを調べていたら出てきた。
「ヤマネ」である。これに間違いなかった。
山に住むネズミでヤマネ。ヨーロッパでは同種の化石が3百万年前の地層から発見されているらしい。日本では50万年前の地層から発見されているみたいだ。
最近まで準絶滅危惧種に指定されていて。1975年に国の天然記念物に指定されている。
天然記念物・・・
ぷにミは天然記念物を捕ってきてしまったのである。
「ぷにミこれはまずいって」と心の中でこだまする。
牧場ねこの仕事はネズミ捕りである。家畜の餌を荒らされないように見張る役割がありぷにミはきちんと仕事をしてきたのである。
「偉いぞぷにミでもこれはまずいんだ・・・」
天然記念物の動物は下手に保護するのもまずい動物である。基本天然記念物に指定されている動物は居たところに帰す決まりがあり、衰弱個体でなければ保護してはいけない。
ぷにミから取り上げたヤマネはまだ子供でありぷにミに咥えられてケガをしている。
そのまま保護したところで亡くなってしまうだろう。どうするか迷うが今すぐ外へ放したところで確実に猫かカラスに食べられてしまう。そのまま自然のままでよいとは思うが、ぷにミから取り上げてしまった以上安全なところに帰してあげたい。
ヤマネが生きれれば猫やカラスがいないところへ帰してやろうと思う。
すぐ近くに川が流れていてその反対側なら猫は行かない。そこへ返せば問題ないだろう。
ぷにミには代わりに何かおもちゃでも買ってやろうと思う。
そんなあたふたしている間に人んちで勝手にくつろぐ黒モフィー
黒モフィーはプにミと仲が良く最近はよく一緒に寝ているみたいだ。
ぷにミを保護したら黒モフィーもついてきた。黒モフィーは全く触らせてくれない猫で触ろうとすると逃げる。しかし人の近くは平気なようで、私のベッドの横でぷにミと一緒に寝ていた。
続き
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